2004年9月定例議会 黒須としたか一般質問要旨

皆さん、こんにちは。黒須俊隆です。4回目の一般質問を行います。それでは質問通告に従いまして、さっそく質問させていただきます。

1.公民館・プールについて

はじめに、大項目「スポーツ・文化活動」の中から公民館行政についてお尋ねしいたします。

 公民館は、様々な生涯学習施設の中でも、極めて身近な施設であり、地域住民にとっては、日常的な生涯学習の場として機能して欲しい施設であると考えます。
 しかしながら、町民から現在の公民館運営に一部不透明な点があると聞いております。そこでお尋ねしますが、@点目として教室・同好会の認定基準及び現在の状況について、A点目として、同好会の更新基準について、B点目として、教室・同好会の新規参入希望があるかどうか、また、部屋の空きが無く、これ以上増やせないのであれば、抽選等の方法で決めてはどうか。以上お答えください。

生涯学習課長 はじめに認定基準でございますが、社会教育法第22条で、公民館の事業として定期講座を開設すること、となっております。これに基づきまして町公民館事業運営要綱の第2条に定期講座等について定めてありまる。要綱の中では、教室は講座と呼んでおりますが、講座は23種類、利用回数は月2回、定員10名以上となっており、平成16年度は23種類の講座のうち17の講座を開講しております。
 次に、同好会ですが、講座と同様に公民館事業運営要綱に基づき運用しております。講座の種類につきましては、同要綱3条の2項に「各講座で所定の学習を終了したもので引き続き学習を希望するものは、館長の許可を得て同好会を設置し、自主学習することができる」とあり、16年度は、75の同好会が活動しております。
 次に同好会の更新ですが、毎年3月1日から3月10日までの間に申し込みをしていただき、要綱に合えば更新となります。
 次に新規の申し込みはあるのかというご質問ですが、16年度は4月以降に1件問い合わせがありましたが、会員の募集もこれから行うということで、その後の加入手続きには来ていないようです。
 部屋の空きがないのであれば、抽選の方法も必要ではないかとのご質問ですが、15年度の利用実績が52%と低いこともありまして、現時点では抽選は必要ないものと思われます。以上でございます。

再質問
 ただいま、利用実績は52%であり、抽選の必要はないとのご答弁がありました。しかし、この数値は現実を正確に反映している数字とはいえません。ここに時間毎、部屋毎の利用実績を調べていただいたのですが、午前・午後・夜間のそれぞれの利用率、また各部屋毎の利用率、例えば会議室だとか和室だとか、そういう各部屋ごとの利用率によって大きく異なってきて、例えば夜間などは空いているわけで、白里公民館は中央公民館と比べると空いているわけです。逆に中央公民館や中部コミュニティセンターの昼間の和室や中央公民館の夜間の講堂など、100%に近い利用率になっていおります。また4月以降に1件問い合わせがあっただけとのことですが、これも実態を反映していないのではないか。昨年度まで既に何年も申し込んでも空きがないので諦めて、他の有料施設を利用しているサークルも多数存在しています。新規同好会の申し込みをしたけれども、窓口で門前払いになって、生涯学習課の方で把握していない事例もたくさんある、これが実態ではないでしょうか。
 これらの理由についてはいくつか考えられますが、今指摘したように時間帯によっては絶対数が足りない部屋があることもあるでしょう。しかし、運用によっては改善できる余地があると考えます。
 例えば、同好会の利用については、原則月2回、1回2時間と聞いておりますが、実際の運用では、毎週や月3回の同好会が多数あり、1回の使用時間もあいまいで、不透明感がぬぐえず、@恣意的な運用がなされているのではないかという疑念がわいてきますがいかがでしょうか。
 それから既存の教室や同好会が同じような条件で更新されることも新規参入の阻害用件です。いくら時間帯によっては空いている部屋があったとしても何々曜日の昼間でなければだめというようなサークルは既存の同好会があるかぎり永遠に参入できません。したがって多少の空き部屋や空き時間があっても必ずしも平等に使えるわけではありません。
 さらに、既存の同好会の利用状況はどのように把握しているのでしょうか。更新用件の10名を実際には満たしていないものがあるとの町民の声がありますが、A公民館として使用状況をきちんと把握しているのでしょうか。
 教室についてもいくつかお尋ねします。一部の教室について、何年申し込んでも入れず、B同じメンバーが続けている実態があると町民から聞いていますが事実でしょうか。
 またいくつかの教室が10年間20年間にわたってC同じ講師で同じ内容を続けており、そのために住民の新しいニーズに対応できていないという問題が生じていると思いますがいかがお考えでしょうか。さらに、同じ講師が教室を長い期間続けている中で、その講師による同好会も増え、半ば講師が専業化し、D営利目的になっているとの指摘もあります。実態を把握しておりますか。また、いかがお考えですか。以上D点ご見解をお聞かせください。

生涯学習課長 1点目の運用が恣意的ではないかとのご質問ですが、75団体という大変な数の同好会がありまして、様々な活動をしているわけでありますので、ある程度の運用面で規制をかけているということはあります。原則というものがありますので、この辺のところを今後完全なものにしていきたいと考えております。
 2番目の実際の使用人数を把握しているのかというご質問ですが、部屋の使用簿に当日の利用数を記入することになっておりますが、これにウソの記入をされた場合はわからないわけですけれど、その辺のところはいちいち部屋にいって利用している人数を調べているわけではございませんので、その辺はご理解願いたいと思います。10人ギリギリの同好会がその日に利用者の方で用事があって来られないということで7人とか5人とかになってしまえば確実に5人と記入してもらえばいいんでしょうけれど、そのへんのところを10人と記入してあれば公民館のほうでは10人ということで把握していると思います。このへんのところは今後改善していきたいと思います。
 3番目ですが、同じメンバーが同じ講座を長い間続けているのではないかと、その実態を把握しているかということですが、毎年更新時に名簿を提出させておりますが、名簿を前年のものと照らし合わせているわけでございませんので、なかには長い間加入して利用している方もいらっしゃるかもしれません。それから同じ講師が長い間続けて、新しいニーズに対応できないのではないかというご諮問ですが、アンケートを実施いたしまして、そのへんのところはいろいろ意見を聞いておりますので、新しいニーズに対応するという点ではわかりませんけれど、講師の方でアンケートによってある程度は改善していると思います。
 5番目の同じ講師が続けているなかで営利化されているのではないかというご質問ですが、以前はあったようですが、現在では改善されていますのでご理解を願いたいと思います。以上です。

再々質問
 1点目の恣意的な運用がなされているのではないかということに対して、原則にしていきたいというお答えでしたので、これは是非そうお願いいたします。
 2番目も改善をしていきたいということでした。
 3番目、名簿提出されているということでしたので、名簿を見ればすぐわかるわけですよね。公民館事業の生涯学習も一年ですぐ終わりということではなく、継続した生涯学習が確保されるものと私も理解してますので、1年おきに次の人という区切り方は違うと思います。ただ人気のある講座でたくさん希望者がいる、ところが毎年抽選をはねられてしまう、そういうなかではある一定の年数、2年なら2年という基準を設けて、町民間の平等化を図っていかざるを得ないのではないか。そのへんの基準を設けていただいた上できちんと名簿を見ていただきたいと思います。
 4番目、同じ内容を続けていることに関して多少の改善があるというお答えだったと思うのですけれど、そもそも同じ講師や同じ名前の講座自体が住民の新しいニーズに対応できないのではないかという問題意識がありまして、それについては再々質問ということでお答えください。
 営利目的になっているものは以前にあったが改善されたということですが、まだまだいろんな声がありますので引き続きそういうことがないようにきちんと監視していただきたいと思います。
 公民館が身近で日常的な生涯学習の場であることを冒頭に申し上げた通りです。そのためには全ての人に平等で開放されたものでなければなりません。これからは時代の要請のなかで、生涯学習センターや図書館などの施設も待望されます。しかしながら限られた財政のなかでは、現在ある施設を工夫して使うしかありません。限られた施設を使うとなれば、当然不便な場合もあるでしょう。しかし、平等・透明な運営をすれば、町民の理解は得られるはずです。不透明なままでは不審が広がるだけです。既存の@同好会については毎年とはいかなくても2〜3年おき位に抽選してはどうでしょうか。また公民館のA利用状況や予約状況を公開し、町民の不審を解消するようするべきではないでしょうか。
 さらに公民館の主催事業である教室(講座)に関しては、同じ教室を10年20年と続けるのではなく、これもB数年おきに見直し、魅力ある講座の開設に努力するべきではないでしょうか。例えば若者を対象にした教室(講座)やサラリーマン向けの夜間の教室(講座)など考えられると思います。そのためにもC公民館長を1,2年で変えるのではなく、腰を据えてもらい、地域住民の信頼が得られるようにすることも必要ではないでしょうか。
 以上C点ご見解をお聞かせ下さい。
 魅力ある新しい生涯学習の場を創造するためにもぜひご努力をお願いします。

生涯学習課長 現在講座が23あるわけでございますが、これらの講座につきましては、公民館運営審議会等もありますので、そこで意見を聞いて、新しいものがあれが加えていきますし、今17講座と言うことで5講座開設しておりませんので、削除するなりということで考えてまいりたいと考えます。
 それから既存の同好会を2から3年で抽選をいうことでしたけれども、これにつきましても中央公民館、中部コミュニティセンター、白里公民館、それぞれ館長がおりますので、検討していきたいと思います。
 それから利用状況の公開ということですが、一年遅れになりますけれどもホームページとかそういうもので公開してもいいのではないかと考えております。
 それから公民館長の人事に関しては私の域を脱しますので教育長の方に答えてもらいます。

教育長 公民館長をもう少し長くやったほうがいいじゃないかという話でございますが、私もまだ来たばかりでよくわかりませんので、これから総務課長等ともよく相談いたしまして、これから人事権については考えていきたいと思います。以上です。

黒須 いくつかの点で改善するよう原則にしていきたいというかなり前向きな答えもありましたが、よく把握していないということもあったと思います。改善していきたいということについては速やかに改善していただきたいし、また把握していないことについてはとりあえずは把握に努めていただいた上で確認していただきたいと思います。魅力ある新しい生涯学習の場を創造するために、ぜひご努力いただきたいと思います。

 つぎに視聴覚室備品についてお尋ねします。最近中央公民館視聴覚室を使う機会がありました。そこにはテレビ1台とビデオ1台があるだけでした。ビデオも昨年ようやく入ったとのことで、中央公民館の視聴覚室という立派な名前がついている割りにはあまりに備品が貧弱ではないかと、私はそういう感想をもったわけです。立派なハコモノを作れとは申しません。せめて備品くらいはもう少し充実させてはいかがでしょうか。視聴覚機材としては、液晶プロジェクターを導入してはいかがでしょうか。かつては業務用しかなく何百万円、何十万円もしていたものが、今では家庭用のものでも充分使え、利便性もよく格安で買うことができます。このような備品を充実することによって、ハコモノとは別に、大きな予算を使うことなく公民館の機能・利便性も高まり、少ない予算で大きな効果が得られると思いますがお考えをお聞かせください。

生涯学習課長 現在備品等の重質につきましては、中央公民館全体のなかで毎年計画的に行っておりますので、ご理解をお願いいたします。

再質問
公民館全体のなかで計画的に行っているということですが、具体的に来年度の計画とか、そういう見通しというものを教えてください。

生涯学習課長 机・椅子等いろいろあります。現在雨漏りもしていますので9月補正議会であげております。そういったいろいろなものにつきまして考えておりますので、ビデオプロジェクターについては新年度で予算要求したいというふうに考えております。

 最後にプールの一般開放についてお尋ねします。スポーツ振興に関しましては、仮称町民体育館の建設も決まり、完成が待ち望まれるところでございますが、かねてから温水プールが欲しいという多くの町民の要望がございました。私個人としては体育館よりも温水プールの方が欲しいところでありますが、当然町行政による優先順位というものがあるわけですから無理は申しません。
 さて今年の夏、8月3日から6日までの4日間、水泳教室が行われ町内7つの小学校で実施され、定員を大幅に上回る応募があり、好評であったと町長からの事務報告がありました。これをさらに広げ、夏の期間だけでもいいですから町内小中学校プールの一般開放を進めてはいかがでしょうか。プールを新たに作るのではなく、現在あるプールを空いている日に町民に開放することで現在の施設を生かしていくというお考えになってはいかがでしょうか。ご見解をお聞かせ下さい。

管理課長 既存の小中学校のプールは体育科の学習で使用する以外に事務報告でもありましたように町内の児童を対象に実施している夏休み水泳教室におきまして小学校7校のプールを使用しています。この夏休み水泳教室は平成12年度から開催しており、今年度は昨年の5校から7校に増やし、8月3日から6日までの4日間実施し、802名が申し込みし、出席率は86%と好評をはくしております。
 さて、この既存の小中学校プール施設を一般を対象にして開放する予定はあるかとのご質問ですが、開放を考えるためにはいくつかの課題が考えられます。もっとも大きな課題は安全管理上の問題です。水の事故は生命に直結しますので怪我や事故のないように万全の対策を講ずる必要がございます。そのためには監視員の配置や水質等を含めた施設整備上の安全管理のための人的配置、その予算的な措置が必要不可欠でございます。またプールそのものは小学生用、中学生用にできており、一般向けにはできておりません。したがって幼児から大人まで利用していただくことを考えますと例えば水深をある高さに固定するなど一定の制約のもとでの開放になろうかと思われます。この点、利用者のニーズをふまえた調査研究と検討が必要になってまいります。さらに学校のなかのプールですので一般の方が入って来ることを考えますと学校の施設設備そのものの管理、安全管理上の課題もでてきます。一方駐車場の問題や実施、中止の連絡方法をどうするかなど実施にむけては検討すべき課題が他にもいくつか考えられます。これらのことを併せて考えますと、小中学校プールの一般開放につきましては住民サービス向上に向けた貴重な意見と真摯に受け止めさせていただきまして、今後調査研究していきたいと考えております。

再質問 課題がいくつかあると、安全の問題、一般向けにはできていない問題、学校の管理の問題、駐車場の問題と4点あげられましたが、これらについて、他の自治体でこういう行政サービスをやっているところもありますので、それをクリアすることは可能だと思います。来年ぜひ1校だけでも良いので、期間も夏の間ずっとではなくて短期間でも良いので、ぜひ実験的にそういう試みをしていただけないかと思います。

2.母乳育児の推進などについて

続きまして大項目の2点目,育児支援関係についてお尋ねします。

はじめに母乳育児についてお尋ねします。昨今、母乳育児の効用が高く見直されています。さまざまな調査でも多くの母親が母乳育児を望んでいます。しかしながら実際は人工乳、いわゆる粉ミルク、あるいは人工乳と母乳の併用(混合)の育児が多いのが現状ではないでしょうか。もちろん、働くお母さんや母乳が足りないお母さんにとっての粉ミルクを否定するものではありませんが、町としては母乳育児についてどのような認識をもっているのかお尋ねします。
まずこれについてだけ簡単にお答えください。

健康福祉課長 母乳育児の基本的な考え方ということでございますけれど、母乳育児の推進につきましては、ご質問のとおり赤ちゃんにとってもっとも適した栄養が母乳であるというふうに考えております。町といたしましてもできるだけ母乳で育てましょうという考え方を基本にマタニティ教室において助産師による講義および個別相談等を実施しております。また出産後に相談を受けた場合もケースに応じて保健師、または助産師による訪問指導を実施している現状でございます。

黒須 町としても母乳育児に関して高く評価しているとのお話だと思います。しかしながら母乳育児が軌道に乗るとされる3ヶ月以前に母乳から人工乳に切り替えている場合が数多く見られる。人工乳に切り替える理由が何かというと、例えば病院での母子同室や入院中の母乳指導など、正しい知識や医療サポート、そういうものが足りないというのがあると思います。そこで母乳育児の推進のためには、町としてはより最新の情報や正しい知識、医療サポートのために保健師・保育師の研修を充実させる、また町内にもあるNPOとの連携、近隣産婦人科への協力要請等が必要と考えますが、見解をお願いします。
 また、マタニティ教室や育児相談で粉ミルクメーカーや離乳食メーカーの宣伝をしておりますが、そういうものはするべきではないと思います。必要なのは母乳や粉ミルクに関する正しい知識と医療サポート、離乳食に関する正しい知識だと考えますがご見解をお願いします。
 少子化、核家族化などが進む中で、赤ちゃんを産むまで赤ちゃんとの接触経験や子守などの育児体験がない両親がほとんどになっています。あ知識や経験不足のため、赤ちゃんが何故泣いているのか、何を望んでいるのかわからないと訴える母親が大変多いという調査結果があります。そこで、マタニティ教室等で出産前に、新生児についての理解を深めたり、実際の世話についてのイメージを持てるような講習を行い、心の準備や生活の準備に備えていただくことの必要性を感じていますがご見解をお聞かせください。
 今年の合計特殊出生率について1.29ショックと言われましたが、本町においても大きな流れは変わらないと思います。私は、将来人口が減ることについて、全て悪いことばかりとは思っていません。しかしながら極端に世代間人口のバランスが悪くなるのは問題だと思います。町の健全な発展のためには、社会増よりも自然増がより重要で、若い方々に大網白里で子供を産んで、育ててもらいたい。そのための育児支援の施策は当然重要ではあると思います。しかし私はこう思います。現在既にまずまずの育児支援は進んでいると思います。そして、さらに何らかの画期的な金銭的支援でもあれば別ですが、この少子化が現在の育児支援だけで止まるとは思えません。これからより積極的にすべき施策としては、育児の魅力を伝えること、これが大事ではないでしょうか。明後日16日で我が子が1歳の誕生日を迎えます。私の経験として、こんなに楽しい一年間は今までありませんでした。友人に「赤ん坊はかわいいぞかわいいぞ」と言い続けた一年間でした。今までの行政施策では育児支援に偏りすぎていて、育児の魅力を伝えることがおろそかになってはいませんでしょうか。先程も触れましたが、出産するまで、小さい子供との接触体験や育児体験が圧倒的に不足しています。体験しないことにはかわいさも楽しさもわかりません。小中学校の総合学習等で取り上げている事例もあります。我が町でも、このような育児の魅力を伝える積極的な施策を推進していかがでしょうか。ご見解をお聞かせ下さい。
 つぎに予防接種についてお尋ねします。現在大網白里町では、町保健センターにて集団接種が行われています。これについて、保健センターから遠くに住まわれていたり、子供の病気や両親の仕事のときなど大変不便であるという声があります。1995年の予防接種法改正により、個別接種を積極的に推進することになっております。この法改正の理由の一つとして、十分な予診・問診もでき、より子供の安全もはかれるということがあります。
個別接種の開始についてご見解をお尋ねいたします。
 つぎに乳幼児医療制度についてお尋ねします。
 乳幼児医療費における助成の申請期限について、昨年3月までは「2年前」まで遡って申請することができました。それが昨年4月から突然「1ヶ月前」までに変更になりました。出産直後から子供の病気が発生する場合もあり、そもそも出産後の忙しさなどで、申請が遅れることもあるはずです。なぜいきなり「2年」から「1ヶ月」に変わったのか。せめて「6ヶ月」くらい遡って申請できるようにすべきではないでしょうか。
 また、出産・育児を機に町内に転居者してくる者もたくさんおられると思いますが、その際、転居者に対して住民課での説明が足りないのではないでしょうか。健康福祉課とのより密な連携をはかり、転居者に対して丁寧な説明をして欲しいと思いますがいかがでしょうか。

健康福祉課長 母乳育児のなかの職員研修ということでございますけれど、保健センターの保健師をはじめとする育児支援に関わります職員の研修は、県主催によります専門研修として必要な研修会には参加させておりまして、専門職員全員でその情報を共有しまして、さらに認識した上で事業を進めているのが現状でございます。
 次に民間団体との協力しての推進はということでございますが、母乳育児の推進につきましてはこれを推進するには町だけでできるものではないことは認識しておりますが、現在町として民間団体の母乳推進に関する活動内容を把握できておりませんので、今後活動内容等を充分に把握した上で協力については検討して参りたいと考えております。
 次に近隣病院と連携しての推進は、ということでございますが、初乳を含めまして、出産後の病院での対応が大切となりますが、町内には産科病院がないことなど、病院との連携は難しいものと思われます。しかし、出産したお母さんが母乳育児をするというしっかりとした考えを持つことがもっとも大切なことでございますので、希望されるお母さん方には電話相談、あるいは家庭訪問等で積極的な支援をしていくよう努力をしてまいります。
 次に、特定事業者の宣伝をしているような行為はないのか、というご質問でございますが、育児支援事業を実施するなかで母乳不足や事情で母乳を与えられない方のために参考として携帯用のミルク、試供品でございますが差し上げたことがあったと報告がございました。これにつきましては、特定事業者の宣伝やミルクによる人工栄養を推進しているものではないという報告を併せて受けております。しかしながら誤解を招くような行為は厳に慎むべきということで、今後充分注意をしてまいりたいと考えております。
 次に出産後の生活について出産前の相談をもっと充実させてはというご質問でございますけれど、出産後の生活についての情報は出産前の妊婦さんを対象に実施しておりますマタニティ教室のなかで出産をひかえている妊婦さんに多くの不安を与えることのないように配慮をしながら産後の生活についても含めてお話をしております。しかしながら出産前の方々ですので実感がわかなくご理解をいただけない部分もあると思われますので、出産後に心配のある場合等は保健師に何でも相談していただけるようお話をしております。また必要な方には保健師が家庭訪問を実施するように努めて対応しております。
 次に育児の魅力を伝えることについてのご質問でございますが、あらためて育児の魅力をと考えてみますと、大変むつかしいところもありますが、赤ちゃんから徐々に成長して子供へと日々変化して成長していく様を見ることが魅力だと考えられますが、しかし魅力として感じながら育児をしているご両親がどのくらいいらっしゃるかは大変難しいところでございます。魅力として感じるか、それとも子育ては大変であると感じるか、人それぞれだと思われます。町といたしましては、育児の大変さよりも子供の成長を楽しみながらゆとりをもって子育てにあたられるよう精神的ケアも含めまして、マタニティ教室・OBとの交流会では先輩ママの経験談を聞いていただき、赤ちゃんに触れることもできるなど、出産を控えている妊婦さんからは大変好評となっております。また乳児相談でも絵本の読み聞かせやハッピーモグモグ教室での手遊び・歌遊びなど、お子さんの成長に合わせた親子遊びを一緒に楽しんでいただき、子育てを楽しんでいただき情報提供をしているところでございますが、今後も創意工夫をしたなかで実施してまいりたいというふうに考えております。
 次に予防接種事業についてでございますけども、現在町では乳幼児の予防接種につきましては集団接種方式で実施しており、個別接種方式は原則として実施しておりません。ただし、特別な事情のある方につきましては本年6月から開始されました千葉県内の提起予防接種相互乗り入れ制度を利用し接種することができます。全ての乳幼児が適切な時期に接種できるようこの制度のPRに努めてまいります。また、個別に移行した場合、実施市町村では摂取率の低さやコストの高騰などが問題点としてあげられていますので、町といたしましては、実施市町村の動向等を調査・研究したなかで、実施については研究してまいりたいと考えております。
 次に乳幼児医療制度についてでございますけれど、ご承知のとうり、昨年の4月から県下一斉に乳幼児医療の現物給付制度が開始されたところでございます。この制度につきましては、県が示します千葉県乳幼児医療対策事務取扱要領により運用されております。はじめに保護者の方が町に申請し、受給券を取得していただく申請主義となっているところでございます。この制度が適用されるのは、原則として申請日からとなりますけれども、出生や転入された方は、出生、あるいは転入した日から1ヶ月以内に申請していただくこととなっております。この場合それぞれ出生日および転入した日まで遡って遡及適用がされることとなっております。受給券を利用して現物給付が原則ですが、県外で受診した場合や受給券を持たずに受診した場合は召還払い制度を適用させていただいております。この場合は受診日より2年間の請求権があるということで運用させていただいているものでございます。現在制度の周知方法といたしましては、母子健康手帳交付時に妊婦さん一人一人に説明をしており、出生あういは転入の場合、住民課にチラシをおいておりましてそれに基づき説明をまずしていただきまして、さらに健康福祉課窓口で詳しい説明を実施しております。また出生・転入した方のうち、2ヶ月を経ても一定の手続きのない方については私どもの方から手続きのご案内の通知を差し上げておるのが現状でございます。今後ともより一層の周知をはかるという観点から住民課とも積極的に連携をいたしまして早期に申請されるようPRに努めてまいりたいというふうに考えております。

管理課長 管理課からは総合的な学習のなかで育児の魅力を伝える取り組みを積極的にされてはというご質問にお答えいたします。学習指導要領の改訂に伴い、平成14年度から総合的な学習の時間が創設されました。本町の学校教育においては、平成12年度より中学生の社会体験学習モデル事業「生きいき体験地域が先生」を実施しておりますが、これを総合的な学習の時間に位置づけております。学校では味わえない感動や将来の生き方を考える職場体験やボランティア体験など地域の教育力を活用した社会体験学習の展開をはかっています。まず、生徒の希望をもとに計画をたて、希望のかなった事業所で二日間の社会体験学習を実施しております。そのなかに幼稚園や保育所での乳幼児のめんどうをみる体験学習が毎年実施されております。ちなみに平成15年度は中学校3校で104人の生徒が幼稚園や保育所で育児のおもしろさ、大変さ、大切さを直接経験しております。

黒須 さまざまな提案をしたのですが、ぜひ検討だけではなく前向きにできることから進めていただきたいと思います。104人の中学生が育児体験をしているということでしたが、大変すばらしいことだと思います。さらに全ての小中学生が、赤ちゃんを体験でき、かわいさを小さなうちから感じ取ってもらえるようになればいいと思いますのでぜひ今後の検討課題としてよろしくお願いします。

3.海岸活用・保護などについて

続きまして大項目3点目,海岸活用についてお尋ねします。
はじめに海岸動植物の調査・保護について お尋ねします。
中央海岸おかれましては、この間、杭が設置され、海岸動植物の保護の施策がなされています。この杭の効果についてお聞かせください。また、仮に効果があるとすれば、杭を四天木海岸に広げてはどうかと思いますがいかがでしょうか。

産業振興課長 白里海岸は千葉県立自然公園条例によりまして、海浜動植物の保護を目的に一般車両の乗り入れが規制されております。県ではこの規制を遵守させるうえで波乗り道路のアンダーパス入口に車両止めを設置し、海浜部におきましても植物を保護すべく木柱により一定の区域に進入できないよう措置を講じております。効果はあったものと考えております。このようなことから無秩序な海岸を踏み荒らすような行為は、今のところでは希薄であると考えております。また四天木地区に同様の防護柵を設置してはどうかということでございますけれども、四天木地区には漁業関係者の漁具等の倉庫がございまして、利便場完全に封鎖できないのが現状でございます。

 続けて海岸ゴミについてお尋ねします。
 我が町における海岸の役割は大変大きなものがあると思います。しかし、それにはきれいな砂浜があってこそのものです。この間、数回海岸清掃を手伝う機会がありました。その際、ゴミの中でもっとも数が多いのはタバコの吸い殻です。子供たちの参加する海岸清掃ボランティアもあると聞いています。子供たちが大人の捨てた「モク拾い」をする姿は大変悲しいことです。(※注)そこで、「海開き」などの町の行事や町が大きく関わる行事は「禁煙」にしたり、「禁煙」を呼びかけてはいかがでしょうか。ゴミの全体量としては、ここ数年、海岸清掃ボランティアやシルバー人材センターの協力で以前とは見違えるようになったと思います。しかしながら台風などの後は海から多くのゴミが打ち上げられます。ちょっと気を抜くとすぐにゴミは増えます。わが町のような小さな町では清掃ボランティアなどこれからも大変重要な役割を果たすと思います。現在町が把握している海岸清掃ボランティア活動についてお聞かせください。また、海岸清掃ボランティアの活動予定を町のホームページにも載せることなどの協力が必要ではないでしょうか。
 最後に海の家についてのお尋ねします。県の方針では、「(昨年の)9月までに自主撤去をし、適正利用をすれば夏季のみの短期占用を認める。自主撤去しない場合は今後占用を認めないとともに強制撤去する。」という内容でした。これは一年間延びたわけで今年9月が期限になったわけですが、県の方針は変わらないのでしょうか。お尋ねいたします。海の家の現況及び今後の見通しについても併せてお聞かせください。

産業振興課長 町主催で海岸を利用する場合は禁煙にしたらどうかというご質問でございますけれど、例えば海開き式については観光協会が主催、地曳き祭りについては夏祭り実行委員会が主催をすることになっております。しかしながら吸い殻のポイ捨ては、砂浜の美化を妨げるとともに行事などの人混みのなかではタバコの火による他人に火傷を追わせる危険も考えられますので検討しなければならないものと考えております。
 次に、この9月で海の家の撤去の件で県の意向はどうかということでございますけれど、今のところ変更はございません。

生活環境課長 ボランティア団体のPRということでございますけれど、今後関係各課と協議の上検討してまいりたいとこのように考えております。

黒須 時間が参りましたのでこれで終わりにしたいと思いますが、海岸の問題というのは、海の家の問題等いろいろ大変だと思いますが、早く決着をつけて町の施策をすすめていただきたいと思います。以上で終わります。

※注 「モク拾い」という表現は不適切であるという指摘があり、「吸い殻拾い」に議事録を訂正した。この表現については研究したい。