私はこう考える

千葉県議会議員選挙でも1票の格差解消を

 違憲判決が相次いだ衆議院選挙区の1票の格差を本格是正せずに衆院選がまたもや始まった。最大で2.14倍だという。もはやいいわけが許される状況にない。さすがに毎度毎度馬鹿にされている司法がどういう判断をするかはわからないが、この選挙が終わったら、立て続けに違憲無効を求める訴訟が全国で起こされるのは間違いない。

 さて、実は来年行われる予定の千葉県議会議員選挙も1票の格差が最大2倍を超えている。例えば八街市は定数1だが、八街市より有権者の少ない銚子市が定数2という誰が見てもおかしな逆転現象が起きている。さらに、九十九里町と横芝光、芝山の3町で1つの定数の選挙区になっているが、飛び地を解消することが求められているのにこれまたそのままだ。

 昨今の司法判断の基準が概ね2倍以内となっているが、これ自体おかしな話だ。1票の価値は同じでなければならず、普通の市民感覚で考えれば1割程度の差以内に収めるのが当たり前だ。生協で配達される里芋が100グラムだったり214グラムだったりして同じ値段なんてありえない。

 千葉県市民オンブズマンは千葉県議会議員選挙の1票の格差是正を求めて申し入れを千葉県議会に行った。千葉県議会の自民党を除く各政党も改革案を全て出している。全ての改革案が逆転区や飛び地を解消するために1人区を複数区にするなどの内容の改革案になっている。大網白里市の場合は九十九里町と選挙区を一緒にする案がほとんどだ。これらの案が実現すると、自民党以外の有力な候補が出てくるおそれもあるのでこの案を自民党はつぶした。それどころか一切の是正を行わないで千葉県議会選挙をこのまま行うことを決めた。

 自民党の「阿井伸也」氏も改革案を出さず、このひどい格差や飛び地を解消しないまま県議会議員選挙をすることに何も反省しない。それどころか、そもそも山武郡の中で選ばれた議員にもかかわらず、大網白里選挙区選出の議員という「間違い」を市制施行の来賓挨拶で話しているお粗末さだ。国会と同じですが、盗人に取り締まりをさせているのと同じだからこうなる。

 私はこう考える。国会も県議会も中選挙区を基本に戻すべきだ。かつて中選挙区がお金のかかる選挙になっているとの指摘があったが、買収選挙でお金を配っているのは自民党くらいだ。そういう実態こそ取り締まる仕組みをきちんと作り、選挙区のせいにして自分の当選だけしか考えない議員ではなく、普通の感覚の議員を選ばないといけない。

もどる