2014年大網白里市長選立候補にあたり

 この度、私、黒須俊隆(としたか)(大網白里市議会議員4回当選、会派「市民の会」代表)は、お年寄りが生き甲斐と尊厳をもって暮らせ、子どもたちに輝く未来を残せるまちづくりを、多くの市民とともに実現するために、来る12月14日告示、12月21日投開票の大網白里市長選挙に出馬することを決意致しました。

【奪われた未来を取り戻します】
 私の出馬の動機は、金坂市長の市民の期待を裏切る4年間の市政を正し、明るい未来への希望を取り戻さなければいけないと強く思ったことです。現在の大網白里市政の延長線上には夢のある大網白里市の将来像は描けません。私自身、二人の子どもの親として、こどもの未来を奪い取るような市政に手をこまねいてはいられないと思いました。

【市民から信頼される政治を取り戻します】
 多くの心ある市民のみなさまからの「今すぐにでも恥ずべき大網白里市政を一新するために立ち上がって欲しい」という切実な声も私の背中を押してくれました。

 金坂市長は、子育て支援を公約の目玉にして、黒須の重点公約にかぶせてきたにもかかわらず、就任後最初の予算で第2子出産支援金を打ち切りました。さらに翌年は第3子に対する出産支援金も打ち切る予算案を出してきました。(これは、議会議員として復帰していた黒須が予算修正動議を出し、出産支援事業は継続させました)このように子育て支援という黒須の最も訴えていた公約をかぶせてきて、実際にはやらないどころか後退させているのです。
 他にも子育て支援では中学3年生までの医療費助成を公約の目玉にしていたにもかかわらず、就任後3年間は無視し続け、見え見えの選挙目当てで、ようやく今年8月から開始の予算案を出してきました。(この事業もせめて4月から始めるようにと黒須が予算修正動議を出し、可決させました)金坂市長に期待した当時小学6年生も、中学生も皆卒業して、医療費助成を受けられませんでした。だまされたようなものです。

 また、公約に市制施行を掲げてさも市制施行が自分の手柄であるかのような宣伝をしてきましたが、市制施行は堀内前町長の時代から準備され、人口以外の要件は既にクリアされており、そのことを知らない住民をだまして公約実現を口にする破廉恥さにあきれます。
 さらに市政施行で税金は上げないと再三にわたり説明していたにもかかわらず国民健康保険税を値上げしたのは許せません。

 昨年来1年ちょっとの間に1人の課長自殺と6人の課長退職、1人の課長の過労死(病死)が続きました。職員のメンタルケアなどの管理ができていないことが浮き彫りになりました。
 また、5人の課長の早期退職については約1年前から金坂市長は把握していたにもかかわらず新年度予算(今年度)の中に織り込まず、議会のチェックを受けないようにして新たなポスト(理事)などを決め、その人件費は半年後の9月議会で補正予算に入れて出すという議会軽視、財政規律に反することを平気でする政治姿勢は市長独裁といっても過言ではありません。

今年1月には、震災関連事業を多く含む千葉県山武地域公共事業談合に関して、談合企業の処分軽減を千葉県に要請し、さらに大網白里市の指名停止期間も半分に軽減するという談合に甘い市長の姿勢は、まじめにやっている建設業者をばかにしているとしか言いようがありません。
 さらに先月の9月議会では、黒須が市民とともに明らかにした下水道浄化センター談合事件の損害賠償請求訴訟を裁判所のスピード処理のために行われようとしている和解案にのり、談合を隠蔽しようとしています。

 みなさまもご存知の通り、昨年12月、住民監査請求に対する監査委員の監査結果が公表されました。事もあろうに、市長、副市長、教育長という市政のトップ3人が「地方財政法上に定める財産の効率的な運用を怠った」として責任を問われ、市長に対して自らも含めたトップ3人に対して然るべき措置を求めるよう監査委員から勧告されました。この全国的にも例を見ない前代未聞のできごとは、新聞でも報道され、私たち住民は何とも情けない思いをさせらました。
 しかも、市長らの措置が極めて不十分だとして再び住民監査請求がなされました。請求人である住民の思いをないがしろにし、監査委員を軽視する金坂市長の無責任かつ不見識な行動は許せません。住民の思いが届かない住民不在の現体制には、「住民の福祉の増進を図ること」という基礎自治体の責務を全うすることは期待できません。

 私は、このように無惨にも踏みにじられた大網白里住民の、郷土に対する愛着と誇りを、そしてまた、大きく損なわれた行政に対する信頼を一刻も早く取り戻さなければいけないと思っております。
 そのために、「成熟した、誰もが輝く、市民が主役の地方創生」を実現したいと思います。この目標を実現するための私たちの政策パッケージを市民のみなさまにお示し、最良の選択をして頂けるよう、私、黒須俊隆は、全力で市長選に望みたいと考えております。

【成熟社会に相応しいまちづくりを推進します】
 我が国は既に人口が純減し、本格的な人口減少社会に突入しました。大網白里市も、2010年の国勢調査では50,113人だった人口は、金坂市長が、「市制施行で都市的イメージが高まり人口が増加する」と言ったにもかかわらず、常住人口は減少し続け、8月1日現在では49,502人となっています。人口は行政に対する「足による投票」と言われますが、この点から言えば、金坂市政に対する住民の評価は「NO」ということです。
 しかし、本質的な問題は、相変わらずの成長・発展・拡大という20世紀型の成長神話から脱却できないままに自治体経営をしようとしていることです。これまでの成長・発展・拡大する社会の延長線上に私たちのしあわせな未来を描くことは難しくなってきているのです。その現実を冷静に見据えることが大切です。人口が減少する社会では、競争よりも支え合い、成長よりも成熟、そして地域循環型の経済こそが求められているという認識が不可欠です。

【みんなが輝くまちづくり】
 成長によって得られた「豊かさ」がある一方で、成長のために失われた「豊かさ」もあります。私たちは、これまでどれほど大切な時間と、どれほど大切な友人を失って来たでしょうか。GDPは世界第3位でも、日々の生活や将来の老後に不安を抱く人が多くいるなら、それは成長力が不足しているからではなく、政策が貧困だからです。地方自治体の責務は「住民の福祉の増進」です。私はその責任を全うするために、みんなが輝くまちづくりを進めて行きたいと思います。地域に住んでいる人々が手を携えて、優しさを分け与え合いながら支え合えば、誰もがしあわせを感じることのできる「みんなが輝くまちづくり」は可能だと信じています。未来のために現在を犠牲にするという発想からは、決して美しい未来は生まれてきません。美しい未来のためにこそ、今生きている誰もが輝く必要があるのです。

【市民が主役の地方創生】
 国は今、「地方創生」を政策の大きな柱としています。しかし、地方創生の知恵は霞ヶ関にではなく私たちの暮らす地域にこそあるはずです。地方創生は他人事としてではなく自分事として住民自身のムーブメントとして担って行かなければなりません。限界集落は、何もしなければ、何れ限界市町村となり、ひいては日本そのものが限界国家になって行きかねないという「危機感」を、子どもたちの未来に対する「責任感」とともに、住民一人ひとりが共有する必要があります。
 私は、「市民が主役の地方創生」を実現するためのいくつかの選択肢をお示しし、皆さんと共に「最良の選択」をして行きたいと思っています。

 今回の市長選挙(首長選)は3回目の挑戦となります。金坂市長との対決は前回に引き続いて2度目となります。前回は私が7年間訴えてきた多くの政策を全くの新人候補であった金坂氏にかぶせられ、選挙の争点隠しが行われた結果、組織票で勝る金坂氏に一歩及びませんでした。さすがに今回金坂氏は、4年間でできなかったことを再び公約に掲げることはできないと思います。
 3年前に、多くの有権者のみなさまに票を投じていただき、議会議員として3度目のトップ当選をさせて頂きました。もう一度市長選挙に立候補して、市民の未来にもう一つの選択肢を提示することが、私を後押ししてくれた市民の皆さんの願いであり、私にとっての使命であると確信しています。

黒 須 俊 隆